人はなんで死ぬのか?(死因とは)

私たちは何を原因としていつ頃死ぬのでしょうか?

日本では、人が死亡した場合には7日以内に市町村への届け出が義務づけられており、その届けには医師による死亡診断書(死体検案書)の添付が求められています。(戸籍法第86条)

その診断書の「死亡の原因」欄に医師が書いた理由が私たちの「死因」となるのです。しかし、人が死亡する要因はそう単純ではなく複合的なので、医師でも記入に迷うようです。
スクリーンショット 2015-08-09 23.24.09医師向けに厚生労働省が「死亡診断書(死体検案書)記載マニュアル」を出していますから、死亡診断書とともに、一度ご覧ください。
自分はなんと書かれるのでしょうか…

でも、少し考えてみると、死亡診断書に何と書かれようが、保険金の請求以外はどうでもいいことかもしれません。
ここで考えたいのは、死亡診断書の「死因」は肉体的な原因でしかないということです

アルフォンス・デーケン先生は人には4つの死があり、肉体的な死の前にもっと恐れなければならない死があると書いています。

1.心理的な死
2.社会的な死
3.文化的な死
4.肉体的な死

肉体的に死ぬ前に、すでに心理的に、社会的に、文化的に死んでいたというのは恐ろしいことです。それを考えようとデーケン先生は書いているのです。

死因を問われた際に..

「彼は絵を描いて死にました」
「彼女は小学校の教師として死にました」
「彼は漁師として死んだ」
「彼女は民生委員をして死んだ」

こんな言い方がよくないでしょうか?
がんであろうが、心筋梗塞であろうが、肉体的な死因はどうでもよいことです。

このように考えると、「死」イコール「生」
なんで死んだのかと、どのように生きたのかは同意義であるようです。

ところで、肉体的な死の評価は医師がしますが、もっと恐れなければならない死因の評価は誰がするのでしょうか?
おそらく、最期に自分がすることになるのではないでしょうか。

まだ、私には自信がありません。

齋藤真衡

<Happy Ending カード No.A-2 突然死んでも、悔いはない>

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